レス

遅くなりましたが、id:darkserpentさんにレスします。
年内目標、とご連絡していましたが、ほんとに年内ぎりぎりになってしまいました。すみません。

まず

あたしは、自分から「施設、病院などに入りたい」とゆう人を止めることはしません。「どうぞ、ご自由に」と申し上げます。
その人があたしの友人である場合は、ケースバイケースで判断して自分のもてる情報をすべて開示して止めることはありますが、最終的に彼・彼女が意思決定したことを妨げるつもりはありません。
また、今、施設やや病院にいる障害者をそこから出せ、彼らのためにそこから解放しろとゆう考えは一切ありません。*1
一方で、既にkurahitoが指摘したように

id:masudami 障害者にとって一番嫌なのは檻に入れられることより未だ障害者を許容しない社会。病院から出したところで今の社会が受け入れる、かつその能力があると思ってるの?
http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/ohnosakiko/20091220/1261284661

とゆう言辞にはには激しく違和感があります。
障害者も色々だし、嫌なことがあっても各種保護施設で暮らすより社会で生きてきたい人もいるんじゃね?と思います。じじつ、入院または入所のときに暴れたり、入院後も野山に脱走したりしてものすごい抵抗を見せる人がいるのです。
障害者の多様性については、こないだ本屋でホーキング青山の真面目で簡単な本を見つけたので、読んでみるといいかもしれません。ベタだけど面白かったですよ。
差別をしよう!(14歳の世渡り術)
あ、ホーキング青山は、あたし、くどいから嫌いです(笑)。

そもそも何の話だっけ?

あたし、もはや何でIDコールもらったかもわからなくなったので、一回整理させてください。

障害者そっちのけ感が凄いス。病院とゆう名の檻?|liberty from myselfは不可解だし、liberty2myselfはストイックなようでファシズムの始まりでは。
http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/ohnosakiko/20091220/1261284661

じゃあ何であの記事に病院という檻と言ったん?そしてそこで障害者とまとめた理由は?別に軽度であっても症状や社会との関わり上色々とあるので漏れてはいません。とりあえずレスまで待ちます。
http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/darkserpent/20091222/1261466655

大野さんのお話は、獣(欲望、とくに性欲)の制御とについての話だったと記憶しています。欲望とは内なる檻(理性?そうかもね)にて制御可能なものであるとすると、制御不能な欲望を持ちそれを行使した者は、外なる檻(刑務所?)に入れられるのも止む無し、とゆう風にあたしは受け取りました。じゃあ欲望が制御可能なものとして、元々制御機能がない・弱いと明らかな人たちはどうするのか?たとえば障害者*2ですね。欲望が制御不能な障害者は予め外なる檻(病院?)に入れろとでもゆうのか?とゆう意味でブコメを書きました。レタ田さんが指摘してくれたように、檻と獣に例えること自体、あまりにもそのスキームから漏らすモノが多い気がしていてよくわかんないよなあとゆう意図もありました。

病院や施設は「檻」か「保護」か

なんかdarkserpentさんとはその一点でひたすらすれ違っているような気がします。
もとのブコメであたしが檻の例示として病院を引いたのも良くなかったのかもしれないですが。

施設や病院はある人にとっては「檻」だし、ある人にとっては「保護」だろうってことしか私にはわかりません。
施設の環境がどんだけよくなっても、本人が望まないのに施設に連れてこられる人がいれば、darkserpentさんがどれだけ「檻は社会の方だ」と主張されようとも、その人にとっては施設や病院は「檻」だろうと思います。「檻」の中で安定した暮らしをするのが幸せか、「檻」から出て不安定な暮らしをするのが幸せかは、そのご本人が決めることで、darkserpentさんや私が決めることではありません。*3

「現実」を知らない、ならば、沈黙したほうがいいのか

障害者への抑圧に反応するのは結構ですけど、最低でも現実を見てから言ってください。
http://d.hatena.ne.jp/darkserpent/20091221/1261401500

残念だけど、あたし、福祉施設に研修受けに行ったり、養護学校でバイト*4したりしてたから、これでも多少は現実見てるんですよね(笑)。彼らとのディスコミュニケーションは身に沁みていて、彼らの何かを少しでも理解してる、とは全く思えないのだけど。あたしときたら、バイトとはいえ2年も働いて実感できたのは、みんな同じ体温で同じ世界で生きてるんだねーくらいなんだもん。天狗だし、そんな誰でも知ってるようなことしか、わからないんだよねえ。
だから、経験の長い現場の方から知識が足りないってゆわれるのは仕方ないしそこは謙虚に受け止めたいのだけど、一方で、それ言い出したら、誰も障害者について語れなくね?って思いました。

余談だけど、「キチガイは檻に」とゆった人の話

これね。

以前面会したシセツの院長さんが正に「キチガイは檻に」と発言されていて、現場の人がそういう発想にならざるを得ないのは分かる。ただ、「障害者のために」と言い出すと一気にウンコ臭くなるよね(笑)
http://b.hatena.ne.jp/entry/b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/ohnosakiko/20091220/1261284661

あたしは、正々堂々と「キチガイは檻に」と発言された方を知っていて、その人はシセツの院長さんでした。シセツとゆうのは、精神障害者知的障害者を収容する場所で、彼らを抱えてどうしようもなくなった家族が、彼らを薬漬けあるいは羽交い絞めにして、シセツに連れて来ていました。家族は彼らをシセツに預けた後、ほとんど面会には来ないそうです。その状況を知っていたあたしは、まさに当事者である院長さんがあたしの目の前でそのような自虐的な発言をするのはやむをえないのではないかと思いました。今よりもっと子供だったせいもあるかもしれないけど、「そんなのおかしいです」とはゆえませんでした。過酷な日常業務の中で、院長さんは、過酷な社会に障害者を放逐するよりは施設でなんとかした方が彼らにとっても幸せであるとゆうdarkserpentさんと似た考えを持つ人で、「キチガイは檻に」と言いながらも院長さんなりに情を持って入所者に接していたようにも見えました。院長さんも決して裕福なようには見えず、職員も疲れきっているようでした。現場の方が、金銭的にも体力的にも精神的にもギリギリのところでやってらっしゃることは知っています。あたしはその苦労を経験していないとゆう理由で、そのとき院長さんのの話を聞くばかりで何も言えなかった。でも、あの時もう少し話せば、自分が正しいと思うことを言葉にしていれば、院長のために、そこにいた誰かのために何かできたのではないかと、今も少し後悔しています。

ではでは、良いお年をお迎えください。

*1:ところで、たしか、テツガク的にはそうゆう考えをする日本人のセンセもいたと思うのだけど名前を思い出せない…気になる…誰かご存知でしたら教えて下さい

*2:「障害」には軽度から十重度まであり、等級ではなくスペクトラム様を呈していることは存じ上げておりますよ。スペクトラムを描くからこそ、施設・病院/社会どちらを受け皿にするのがよいのかたいへん難しい問題であるとゆうことも

*3:仮に私とdarkserpentさんが、その人と同じ障害を持っていたとしても、です

*4:正確には養護学校ではないけどぼかしてます