むしろ被害者は「私は悪くない」とゆうべき

人生の短い春において何度かレイプを含めた犯罪被害の憂目に合っているが、警察に行ったのは通り魔らしき人に刃物で服をザックリと裂かれて、さすがにこれでは往来を歩けないなと自分で判断した時だけだった。その一回もちょっと血が出ていたらしく調書を取られそうになったので慌ててジャケットだけを借りて逃げた。警察を忌避した理由は、被害者は女性として抑圧されているから…ではなく、ポケットによく分からないモノが入っていたからだ。大体税金も年金も一切払っていないし、警察に頼れる筋でもない。
しかし、ポケットに何が入ってようが税金を払ってなかろうが「治安が悪いところに住んでいるから」「ワルイコトをしているから」「薄着だから」「夜歩くから」「一人で歩くから」「防犯に熱心でないから」などなど、被害に遭った責任の一端が私にあるという第三者からの言及を、私は一切否定する。当たり前だ。悪いのは私に暴力を振るった人に決まっている。だが、第三者から言及されたとして、「違いますよ。被害者は悪くないし、私は悪くありませんよ。そんなこと言わないでください。」とは言うけれど、「どうして被害者である私の味方になってくれないのですか。」とは言わない。誰より私自身が、被害者には責任も落ち度もないと確信しているからだ。的外れな言及で傷つく余地などないほどに、私は悪くない。今更他者の同意など、どうして必要だろうか。